ありがとうポストでは、昔ながらの楮の手すき和紙を印刷するサービスで、前例がなかったため独自に様々なプリンターを試してきました。

その中で分かってきたプリンターごとの長所、短所をご紹介します。

印刷内容に関しては、文字やイラスト主体と考え、写真を高画質に印刷できるか等は問題としておりません。

紙はありがとうポストで取り扱っている小川和紙の耳付きとなります。

レーザープリンタ

感光ドラムの電荷でイメージを作り、トナーと呼ばれる色の粉を紙に押し付けて印刷します。
会社や、コンビニにあるような大型のプリンターもこちらになります。

最近ではA4サイズで1万円台から買えるような機種も出てきており、
インクジェットのインクづまり、ランニングコストに嫌気がさして
レーザータイプを選んでいる人も多いです。

和紙に用いる長所としては、
・滲まないのではっきりとした画像になる
・家庭用インクジェットと較べて、印刷コストが安い

短所として
・凸凹で色ムラが出やすい
・ドラムユニットなどの寿命が縮まってしまう可能性がある
・和紙は柔らかいため、内部で曲がるような複雑な構造の機種では紙詰まりが起きやすい
・耳付きの耳の部分から出る繊維が内部に溜まり、掃除が大変だったり故障の原因にもなる。
・機種や和紙のロットにより全体的に色が薄くなったり、汚れがついたりする
・厚紙に対応できないモデルが多く、厚い和紙は詰まってしまい使えない

特にドラムユニットは非常に高額なため、仕事で使っている方は注意が必要です。

インクジェットプリンタ

家庭用でお馴染みのプリンターとなりますが、注意するのは、インクの種類です。
和紙で使うには顔料インクのものをおすすめします。

家庭用で写真のきれいさを謳ったものは、染料インクが多く、これは染みこむため和紙では滲んでしまい適しておりません。
図表、テキストがはっきり印刷できることが書いてある
エプソンのビジネスインクジェットなどが全色顔料インクのものとなります。

下記顔料インクの特徴となります。

長所として
・ほとんど滲まず、はっきり印刷できる
・構造がシンプル、非接触のため和紙でも故障が少ないと思われる
・厚い紙にも対応できる機種がある
・印刷の耐久性も高い(耐水性、紫外線に強いなど。摩擦には弱い)
・写真は苦手(染料インクモデル+専用紙に比べて)

短所として
・全色顔料インクのものはEPSONの型番がPXから始まるモデルなどに限られる
・インクが高い(大容量インクを買えばスペック上ランニングコストはレーザー以下になる場合も)
・染み込まないため表面を擦ると伸びて汚くなってしまう

まとめ

基本的にどれも手すき和紙はメーカー保証外なのですべて自己責任で使用する必要がありますが、
ありがとうポストでの経験上、

1,顔料インクのインクジェットプリンタ

壊れたら買い替え、メンテナンス覚悟で
2,安めのレーザープリンター

が現在のところ最適かと考えています。

番外 個人では購入・利用が難しい物

活版印刷

金属、プラスチックなどでスタンプのような版を作り、インクを付け、押し付けて印刷する方法です。文字の部分は窪みができます。
昔ながらのシンプルな仕組みのため、和紙でも問題なく印刷でき、凹みで質感もアップします。
和紙名刺などでもよく使われています。

デメリットとしては、版の作成費が高いこと、大量にお願いしてもそこまで安くならないことなどがあります。

また、黒等1色が基本で、多色の場合は色の分だけ繰り返すので、2色で料金が2倍近くなってしまうことがあります。
また多色の場合は、ずれが生じますので、色がぴったり隣り合っているデザインは利用できません。

近いものとして、金属のような光沢をもつ箔を押し付ける箔押しもあります。

スタンプ、手づくり判子

仕組みはほとんど活版と同じですが、通常ゴムや、消しゴム、芋などで作られます。
スタンプであれば問題なく使え、かすれ具合が逆にいい味になるかもしれません。
染料インクでは発色が良くないので、顔料の方がおすすめです。

ありがとうポストで用いられている「小川和紙」のスペシャルコンテンツ。
その伝統と技術に深くフォーカスし、紐解いています。